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事情

僕ら家族は今週の初めに、1ヶ月間お世話になった僕の実家から自宅へと戻った。ただいまの挨拶は、本当ならすぐにでもブログに書こうと思ってたのだけど、なかなか時間が作れず今日に至ってしまった。さて今週からは、家族4人の新たな出発。とは言っても、僕が仕事している間は妻が一人で二人の面倒を見なくてはならない為、しばらくは実家の母が、手伝いに来てくれる事になっている。

実は当初の予定では、僕らは赤ちゃんの首がすわるまでは、僕の実家にお世話になるつもりだった。実家に世話になるという事は、妻一人では世話が大変だというのもあるが、何より赤ちゃんのためにいいと思えるからであった。しかし僕らは、赤ちゃんの首がまだすわっていない事は承知しつつも、色々な事情を考慮した結果、予定を早めて帰宅する事となったのだ。

家族4人での生活を早く確立したいという妻の切なる願いが、その“色々な事情”の最たるものだった。彼女は僕の実家で「居場所」を見つけられずに苦しんでいた。とても繊細な問題なので一概には言えないけど、僕が見る限りそれは、居場所を見つけるための積極的な態度が、妻の側に足りなかった事が大きいと思う。

僕の母と妻の関係は概ね良好なものだが、しかしお互いが言いたい事を何でも言えるほど、フランクな関係にまでは至っていない。僕は二人の間に立つ男として、その事に小さな挫折感を覚えながらも、妻の「家に帰っても頑張る」という言葉を信頼し、自宅に帰る事を両親に納得させた。しかし一緒に住む伯母がとても淋しそうな表情を見せた時は、僕は本当にこれで良かったのかなと一瞬考えてしまった。

今回は、妻の事情を最優先して「帰る」という決断を下した訳だが、しかしこれから先の様々な場面で僕らが下すべき決断は、常に子どもの事情を最優先させなければならない。妻とともに僕も、親として、これから多くの事を学ぶ必要がありそうだ。とりあえず、ただいま。赤ちゃんの首が座ったら、ふたりを車に乗せて、なるべくたくさん実家に連れていってあげたいと今は思う。