人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ベスト8の戦い(2)

本当は昨日のうちにこの記事をUPする予定でしたが、ヒデ引退のニュースに衝撃を受けて、それどころではなくなってしまいました。

明日(ていうかあと数時間後)は早起きの日なのに、僕は何故今ここで記事を書いているのでしょう。


・イングランド対ポルトガル

互いに相手の良さを消しつつも、自らの攻撃の姿勢が失われることは決してなかった。しかしベッカムを負傷で欠きルーニーをレッドカードで失ったイングランドは、試合週番にはもう持ちこたえるので精一杯。一方のポルトガルも司令塔デコを欠き、決定的なチャンスを数多く作ることが出来ず。スコアレスドローという結果はオチとしては妥当なように思えた。

PK戦では、外す気配など微塵も感じられなかったランパードがまさかの失敗。ロングフィードの正確さにおいては他の追随を許さないのがイングランド・サッカーの伝統だが、PK戦に弱いのもまた伝統となってしまった。


・ブラジル対フランス

ブラジルはロナウジーニョを最前線に置き、中盤にジュニーニョ・ペルナンブカーノを持って来た。やはり中盤の守備を少しでも強化したかったのだろうか・・・。監督の真意は測りかねるが、もしそうだとしたらそれは完全に失策だ。少なくとも攻撃の形においては、自分たちの良さを前面に出してこそのブラジルだろう。

決勝ゴールを決めたアンリとお膳立てのジダンのキックは見事だったが、ブラジルは何故アンリをあそこまでフリーにしてしまったのか、謎が残る。ブラジルは明らかにアンリをほったらかしにしていた。さっさとW杯を終わらせてブラジルに帰りたいとでも言わんばかりのお粗末な守備だった。やる気がないと批判されても仕方がない。

逆にフランスの戦いぶりは最高だった。いい守備がリズムを生み出し、天才ジダンがゲームを作る。試合終盤、守備固めに入ったフランスを見ていて、僕はその美しい陣形に惚れ惚れとしてしまった。4-3-3と綺麗なフラットラインを作ったフランスが、ブラジルの猛攻を冷静にシャットアウトしたのだ。その4-3-3の頂点の真ん中に、ジダンがいた。ジダンが身を低く構えて前線からプレスに行く様を見た僕は、彼の最後のW杯に賭ける意気込みをまざまざと見せつけられた気がして、思わず身震いした。ジダンがここまで勝利への意志を前面に打ち出してプレーするのは、今まで見たことがないような気がする。



さていよいよ明日に迫った、ポルトガル対フランス。そしてこれから始まるドイツ対イタリア。最高の夜になる予感がする。そして・・・睡魔との果てしない戦いを余儀なくされた、最悪の昼を迎えそうな気がする。


by BlueInTheFace | 2006-07-05 01:42