BAD COMMUNICATION

10月7日に放送していたNHK「B'zはなぜ売れるのか」を見た。B'zの結成20周年を記念した特別番組で、メンバー二人に密着して、曲作りやライブのリハーサルなどの様子を伝えてくれる内容だった。

番組タイトルである「B'zはなぜ売れるのか」という問いに対して、番組の制作者サイドはラストで「あたりまえのことを、愚直なまでに努力し続けた」結果だと解答した。松本が保ち続けたギターへの情熱は誰にも負けないものだとよく分かったし、稲葉が続けているストイックなまでの自己管理は、凡人には決して真似できるレベルではなかった。

松本が曲を作り稲葉が詩を乗せる、というスタイルを20年間貫いたB'z。松本は稲葉の詩を「絶対に否定しない」でいいところを引き出そうとし、稲葉もそれに応えて作詞には妥協を許さなかった。二人は、今までに何度ぶつかり合ってきたのだろう。二人で行う創作活動は、一人で行うのとはまた違った消耗を、心身ともに余儀なくされる。これを20年間続けてこれたというだけでもすごいと思う。

さらに、僕が一番すごいなと感じたのは、彼らが自分たちの信念を曲げず、いいと思うことをやり続けたこと。僕は初期の彼らの代表作『BAD COMMUNICATION』を初めて聞いた時、これはあの著名アーティストのパ○リだと直感し、それ以後も、この直感以上の感想をこの曲に抱くことはできなかった。しかし、この番組のラスト近くで放送された、ライブでの『BAD COMMUNICATION』を聞いているうちに、僕は自然とこの曲を「いい曲だな」と思うようになった。

Hey, Hey Give me your body no, no それだけでいい
本音押し殺して 夜が明けるまで
Hey, Hey 分からない Any more 君の事
意味深な言葉で核心にせまらないで


本音を隠した安易な関係を好み、でもその事に疑問と恐れを抱いている一人の主人公。この曲は、詩がメロディの疾走感をより引き立たせ、さらにメロディが詩の行間を語って膨らませるという、素晴らしい相乗効果を発揮している。先入観を捨てて素直に聞けば、この曲はとてもセクシーだ。

彼らがこの曲を、愚直なまでにライブでやり続けたことにより、この曲に否定的だった僕の心にも、彼らの信念がしっかりと伝わった。これは大変なことだと思う。「あたりまえのことを、愚直なまでに努力し続ける」事がどれほど凄い事か、改めて思い知らされた。
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by BlueInTheFace | 2008-10-11 18:39 | 音楽