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言葉を探して

Docomoショップに行ってきた。以前から使っている僕のFOMAカードが古いタイプのものなので、新しい仕様のFOMAカードに無償で交換してもらったのだ。古いFOMAカードは海外の通話をサポートしていなかったので、これで心置きなく海外で電話やメールを利用することができる。海外に行く予定は全く無いんだけど。

応対してくれたDocomoショップのお姉さんは、年の頃は20代後半できれい系な顔立ちだったが少し疲れ気味のようだった。ただこちらの質問にはとても丁寧な受け答えをしてくれ、仕事ぶりも手際良かったので、よく訓練された社員さんだなぁと僕は好印象を持った。

そのお姉さんが、海外での携帯の利用方法を僕に説明している時の事だ。

お姉さん「新しいタイプのFOMAカードを使えば、海外で携帯をご使用になられます」
僕「はい」
お姉さん「ただしお客様の携帯は海外でのご利用がサポートされておりませんので、海外で利用可能な携帯電話を、Docomoショップにてレンタルする事ができます」
僕「はい」
お姉さん「海外にお出かけの際は、携帯電話のレンタルをご頂戴。」
僕「・・・(ご頂戴?)」

彼女は斜め前方のモニター画面を凝視したまま、しばし固まってしまった。どうやら「ご利用ください」と言うつもりで間違えて「ご頂戴」と発言してしまい、頭が真っ白になってしまったようだ。答えなどあるはずもないモニター画面に向かって、必死に「何か」を探しながら彷徨っている、彼女の眼球。僕は彼女の次の言葉を待った。正解は「ご利用ください」だと教えてあげたいところだったが、僕は待った。そして・・・

お姉さん「ではこちらの古いFOMAカードを処分させてもらってよろしいでしょうか」
僕「あ、はい」

彼女は言葉を探すことを諦め、次の話題へと強引に移行したのだった。うん、疲れているんだね。大変な仕事だと思うけどがんばってねお姉さん。言葉が見つからなくたって、いいよ構わないよ、どうせ僕が海外に行く予定は無いんだから。