注目していた二つのドラマ

CX系列のドラマ「結婚できない男」が、計12回中現在10回分までの放送を終え、残り2回を控えてその面白さはとどまる事を知らない。

主役である阿部寛の天才的な演技・役作りもさることながら、脇キャラがまた実にいい味を出しているのがこのドラマの特徴。それはヒロインの夏川結衣や、国仲涼子、塚本高史、高島礼子らのメインキャストだけにとどまらない。信介(阿部寛)がよく通う、コンビニやレンタルビデオ屋やレストランの店員たち、そして、みちる(国仲涼子)の愛犬「ケン」に至るまで、全ての登場人物が、愛すべきキャラクターとしてドラマを盛りたててくれる。

基本的にはラブストーリーなのに、妙にラブ一辺倒な演出はせず、コミカルかつヒューマンタッチな物語に仕上がっているのにも好感が持てる。脚本家尾崎将也氏の手腕を高く評価したい。登場人物の心理描写に、音楽による演出を殆んど使ってない(或いは使っていても耳障りでない)のも好印象だ。僕がここまでのめり込んで見ているドラマはここ最近記憶に無い。あと2回で終わってしまうのがとても残念でならない。


ところで、今回の夏のドラマの中で「結婚できない男」のほかにもう一つ注目していた連ドラがあった。同じくCX系列の「不信のとき」(主演:米倉涼子、松下由樹)というドラマだ。元々演技派だった松下由樹と、近年、演技の幅が広がってめっきり女優らしくなってきた米倉涼子との組み合わせは、素晴らしいドラマになる可能性に満ち溢れていると思われた。

しかし僕は、このドラマを最初の2回だけ見て、その後はどうでも良くなり見なくなってしまった。毎回冒頭とラストに必ず入る、家政婦の沖中和子(杉田かおる)による、視聴者を煽るナレーションが僕はどうしても気に入らないのだ。ドラマの終盤、次回はどうなるんだろうと僕ら視聴者が想像を巡らせているまさにその時、その想像はあの下世話なナレーションでぶち壊しにされてしまう。役者さえ揃えればいいドラマが出来るわけではない好例だと思う。もしかしたらこのドラマは男と女で捉え方が違うのかもしれないが、僕は好きになれなかった。主演の二人は、次回はいい作品に恵まれるといいな。

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