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お笑いバトル

久々にNHKのお笑いバトルを見た。というのも、新聞のテレビ欄に大好きなタカアンドトシの名前を発見したから。僕が彼らの存在を知ったのは、ほんの数週間前にいいともに出た彼らのネタを見た時。お互いにツッコミまくる漫才スタイルは勢いがあり、僕は一瞬で彼らの虜になった。予想通り今夜のチャンピオンバトルは彼らの優勝。タカアンドトシは前年度のチャンピオンでもあり、見事2連覇を成し遂げた。しかしまだトークの腕前はイマイチで、売れるためにはもっと場数を踏まなければならないだろう。

僕はお笑いバトルを見ると、個人的に思い出す人物が一人いる。以前、短期間ながら僕と職場で同僚だった、僕と同年代の関西出身の人で、その後職場を辞めて芸能界入りし、友人と漫才コンビを結成してお笑いバトル等の番組にも出演していたH君だ。職場内でのH君は関西独特のノリで周囲を笑わせ、顔立ちはなかなか格好良く、女性の受けも良かった。H君は当時から「俺はお笑いでデビューするんや」と豪語してはばからなかった。彼は成功を目指してキラキラと輝いた少年のような瞳を持っていたが、同時にどこか夢見がちすぎる一面も持ち合わせていた。

大手芸能プロダクションとの契約がトントン拍子に進んだH君と友人がテレビに登場するようになったのは、H君が会社を辞めてまもなくの頃だった。タモリの「ボキャブラ」にも時々出たりしていたが、大抵はスベっていた。彼らは正直それほど面白いネタを持ち合わせているわけではなかったが、僕はブラウン管の向こうに映る彼らの姿を発見しては、頑張ってるなぁと画面に見入ってしまったものだ。

ところが次第に彼らの姿をテレビで見ることは少なくなってしまった。時々お笑いバトルで見かける彼らの、特にH君の表情を見て、僕は彼が何か切羽詰っているのではないかという印象を受けた。だが僕や僕の友人たちも彼とはその後連絡を取ってなく、そもそも彼とはそれほど深い付き合いでもなかったので、たとえ彼が何か深い悩みを抱えていたとしても、それを知る術を僕らは持ち合わせていなかった。しばらくすると、彼ら二人は完全に(少なくとも東京の)テレビからは姿を消した。

H君が猥褻行為だか何かで警察に捕まったという三面記事を読んだのは、今から数年前のことだった。僕の中で殆んど忘れかけていたH君の存在を、よもやこんな記事で思い出せてくれるとは。彼は今どうしているのだろう。お笑い芸人が集うような番組をみている時、僕はふと彼のことを思い出す。最近、コンビの片割れだったH君の友人が、ピンでテレビに出ているのを見た。友人のほうは元気に頑張っているようだ。

「お笑いバトル」というタイトルで来てくださった方々へ。申し訳ありません。この記事は、実はしんみりした展開の話だったのです(゜ー゜;A


by BlueInTheFace | 2006-03-19 02:57 | 映画・TVなど