大学生

今日は仕事が早く終わったので、真っ直ぐ家に帰り、5.4kmのランニングコースに走りに出かけた。風が冷たい夜だったが、走り始めるとすぐに体が温まってくる。それもそのはずで、最近は1kg強の重さがあるリストバンドを両手に装着しながら走っているのだ。なかなか走る時間を満足に確保できない、僕のような社会人にとっては、短時間でランニングの効果をUPさせるまたとない小道具だ。

さて、走り始めて2kmを過ぎたあたりだったろうか。僕よりも少し背が高くスラっと引き締まった体つきの、年の頃は40代半ばかと見受けられる男性が、僕の前を走っているのに遭遇した。この男性は、僕の走るペースよりも若干遅かったので、僕は彼を追い抜かそうと思った。そして、その男性を抜かそうとして並びかけたまさにその時、彼が僕の方を向いて「どこから走ってるのですか」と聞いてきた。

僕はこの時すでに息があがっていて、喋ることもままならなかったのだが、僕は「○○橋のところからです・・・ハァハァ」と答えた。そこから、お互い何気ない会話をしながら一緒に並んで走ることになったのだった。彼の話す口調はとても丁寧で、物腰が柔らかく、顔立ちは柔和で、姿勢がとても正しいのが印象的だった。「彼は教師だな」というのが、僕の彼に対する第一印象だ。

僕「何かスポーツをなさってるんですか?・・・ハァハァ」
教師「昔は毎日走っていたんだけど、最近は毎日走ることはなくなりました。おたくは何か?」
僕「僕は1年程前から草サッカーを始めたんです。・・・ゼィゼィ」
教師「へぇーそうなんですか。年はおいくつなんですか?大学生ですか?」

大学生キタ━━(゚∀゚)━━!!

しかし僕は「いえいえ、もう30をとっくに過ぎてますよ」と冷静に返した。

その後も走りながら話し続け、しばらくすると折り返し地点の橋が見えてきた。僕はこの橋を、いつもランニングを止めて歩いて渡るのだが、橋に到着する前に、ペースをあげて走るのが習慣だった。そこで僕がペースを上げると、教師は僕のペースにしっかりとついてきたばかりか、さらにスピードを上げて、僕の前を悠々と走りだした。僕は彼のスピードに全くついていけず、しかも心臓が破裂しそうなほど息があがっていたので、橋に到着するや否や、教師に向けて「じゃぁ頑張ってくださーい!・・ハァハァゼィゼィ」と声をかけて手を振った。彼は余裕の表情で手を振って返してきた。そしてそのまま、橋の向こうに走り去ってしまった・・・。

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